元乃隅神社/龍宮の潮吹き

長門市の元乃隅神社に並ぶ赤い鳥居と日本海
元乃隅神社・龍宮の潮吹
日本海へ続く赤い鳥居と海水が噴き上がる海岸景勝地|長門市

元乃隅神社は、長門市油谷津黄の断崖に赤い鳥居が連なる神社です。 123基の鳥居が高台から日本海へ向かって続き、青い海、緑の斜面、朱色の鳥居が重なる景色で知られています。 鳥居の先にある海食崖では、条件が整うと海水が高く噴き上がる「龍宮の潮吹」を見ることができます。

元乃隅神社・龍宮の潮吹について

元乃隅神社は、昭和30年(1955年)、地元で網元を営んでいた岡村斉の夢に白狐が現れたことをきっかけに建立されたと伝わる神社です。 商売繁盛、大漁、海上安全、良縁、子宝、開運厄除、交通安全などのご利益があるとされています。

昭和62年(1987年)から約10年をかけて奉納された123基の鳥居が、海岸側から高台まで100メートル以上にわたって並んでいます。 上から鳥居と日本海を見下ろす景色と、海側から鳥居を見上げる景色の両方を楽しめます。

神社の海側には、国の天然記念物および名勝に指定された「龍宮の潮吹」があります。 岩穴へ波が入り込むことで海水が噴き上がる自然現象ですが、海が穏やかな日は発生しません。

詳細説明

日本海へ向かって並ぶ123基の鳥居

元乃隅神社を代表する景色が、断崖の斜面に沿って並ぶ赤い鳥居です。 海岸側から高台まで、123基の鳥居が100メートル以上にわたって続いています。

鳥居は直線ではなく、地形に合わせて緩やかに曲がりながら斜面を上っています。 高台から見ると、朱色の鳥居が緑の斜面を通り、日本海へ吸い込まれるように続いて見えます。

鳥居をくぐりながら海側へ下ることもできますが、参拝休止日には鳥居内へ入ることができません。 その場合も、龍宮の潮吹側から鳥居の景色を見ることはできます。

白狐のお告げによって建立された神社

元乃隅神社は、昭和30年(1955年)に建立された比較的新しい神社です。 地元で網元を営んでいた岡村斉の夢に白狐が現れ、この地へ神社を建てるよう告げたことが始まりとされています。

ご利益は、商売繁盛、大漁、海上安全、良縁、子宝、開運厄除、福徳円満、交通安全、学業成就などとされています。

名称に「稲成」の字を用いていた時期もありますが、現在の名称は「元乃隅神社」です。 島根県津和野町の太皷谷稲成神社とは別の神社です。

上から見下ろす鳥居と日本海

駐車場側の高台からは、赤い鳥居、緑の斜面、日本海を一つの景色として見渡せます。 元乃隅神社の全体像を撮影しやすい場所です。

晴れた日は海の青さが強くなり、鳥居との色の対比が目立ちます。 曇りの日や冬の荒天時には、暗い海と波しぶきによって、日本海らしい力強い景色になります。

午前と午後では太陽の位置が変わり、鳥居や岩場に落ちる影も変化します。 逆光になる時間帯は、鳥居が黒い輪郭として写ることがあります。

海側から見上げる鳥居の参道

海側から見上げると、斜面を上る鳥居の高さや密度が分かります。 高台から見下ろす写真とは異なり、鳥居が空へ続いているような景色になります。

参道には階段や傾斜があります。 雨の日は石や地面が滑りやすくなるため、歩きやすく滑りにくい靴を着用しましょう。

立ち止まって撮影する場合は、参道をふさがず、後ろから来る参拝者へ道を譲ってください。

以前の高所の賽銭箱は撤去済み

元乃隅神社では、以前、高さ約6メートルの大鳥居上部に賽銭箱が設置されていました。 賽銭を投げ入れることができれば願いがかなうとされ、神社の特徴の一つとして知られていました。

現在、この高所の賽銭箱は撤去されています。 観光案内では今後も再設置する予定はないと案内されているため、賽銭投げを目的に訪れても体験できません。

古い観光記事や写真には賽銭箱が写っていることがありますが、現在の状況とは異なります。

岩穴から海水が噴き上がる龍宮の潮吹

龍宮の潮吹は、元乃隅神社の海側にある海食崖で見られる自然現象です。 海面近くの岩穴へ強い波が入り込むと、洞窟内部の空気と海水が圧縮され、海水が上方へ噴き出します。

条件が整ったときには、海水が約30メートルの高さまで噴き上がることがあります。 遠くから見ると、海から龍が天へ昇るように見えることから「龍宮の潮吹」と呼ばれています。

噴き上がった海水に太陽の光が当たると、しぶきが白く輝いたり、細かな霧のように見えたりします。

潮吹はいつでも見られるわけではない

龍宮の潮吹は、機械で水を噴き上げる設備ではありません。 波の高さ、風向き、うねり、潮位などの条件が重なったときに発生する自然現象です。

海が穏やかな日には、岩穴へ十分な波が入らないため、海水はほとんど噴き上がりません。 晴天でも無風で波が低い日は、潮吹を見られない可能性が高くなります。

潮吹が見られなくても、周辺の玄武岩の断崖や、日本海へ突き出した海岸地形を眺められます。

冬の北風と高い波で発生しやすい

龍宮の潮吹は、北東または北から風が吹き、日本海が荒れやすい冬に発生しやすいとされています。

観光案内では、北または北東の風が吹き、波の高さが2.5メートル以上になる状況が一つの目安とされています。

ただし、波が高い日は岩場や展望場所も危険になります。 潮吹を見るために柵を越えたり、崖の縁や波打ち際へ近づいたりしないでください。

玄武岩が造る複雑な海岸地形

元乃隅神社周辺では、黒っぽい玄武岩が露出し、岩壁、割れ目、洞窟など変化に富んだ地形が見られます。

日本海の波が岩の割れ目へ繰り返し入り込み、長い年月をかけて岩を削ることで、潮吹につながる洞窟や穴が形成されました。

龍宮の潮吹は、単独の噴出口だけでなく、津黄漁港北西端の岬や畑島付近に広がる海食地形とあわせて指定されています。

国の名勝および天然記念物

龍宮の潮吹を含む一帯は、自然が造り出した貴重な地形と景観として、国の名勝および天然記念物に指定されています。

岩石を持ち帰ったり、植物を採取したり、岩壁へ文字を刻んだりしないでください。

安全柵や立入禁止表示は、景観と訪問者の安全を守るために設置されています。 撮影のためであっても、指定された場所から外れないようにしましょう。

2026年は一部の日で参拝休止

2026年3月から11月までは、一部の土曜日、日曜日、祝日、連休などで、元乃隅神社の鳥居内への参拝が休止されます。

参拝休止日は赤い鳥居をくぐれませんが、龍宮の潮吹側から鳥居を見ることはできます。 駐車場や売店も利用できると案内されています。

参拝可能日は変更される場合があります。 鳥居をくぐることを目的に訪れる場合は、出発前に長門市観光サイト「ななび」の最新情報を確認してください。

参拝時間外の立ち入りは禁止

元乃隅神社の参拝時間は、通常9時30分から16時30分までです。 16時30分までに神社の敷地から退出する必要があります。

神社は私有地であり、夜間の立ち入りや撮影は禁止されています。 星空撮影、夜明け前の撮影、夕日後の長時間撮影などを目的に敷地へ残ることはできません。

個人によるドローン撮影も行わないよう案内されています。

断崖と岩場では転落に注意

龍宮の潮吹周辺には、高い断崖、急な斜面、海へ続く岩場があります。 強風時や雨天時は、普段以上に滑りやすくなります。

波が高い日は、風で飛ばされた海水が展望場所まで届くことがあります。 岩場へ下りたり、柵から身を乗り出したりせず、安全な場所から観察してください。

小さな子どもを連れている場合は、手をつなぎ、崖側へ近づかないよう注意しましょう。

強風時は帽子や荷物にも注意

日本海に面した高台のため、元乃隅神社周辺では強い風が吹くことがあります。

帽子、傘、紙類、軽い荷物などが飛ばされると、崖下へ落ちたり、他の参拝者に当たったりする危険があります。

風が強い日は帽子を外し、荷物をしっかり持ちましょう。 傘よりも雨具を利用した方が安全な場合があります。

連休や休日は駐車場周辺が混雑

元乃隅神社周辺の道路は、山間部と海岸沿いを通る狭い道路です。 連休や観光シーズンには、駐車場へ入る車によって渋滞する場合があります。

道路上での駐停車や路上駐車は、対向車や大型バスの通行を妨げます。 必ず指定された駐車場を利用してください。

混雑を避ける場合は、連休の昼前後を避け、参拝可能日の早い時間帯に訪れる方法があります。

アクセスと周辺マップ

元乃隅神社と龍宮の潮吹は、長門市西部の油谷津黄地区にあります。 公共交通で直接訪れることは難しく、車、レンタカー、タクシーの利用が基本です。

神社周辺の道路には狭い区間やカーブがあります。 カーナビで住所だけを設定すると、通行しにくい道路へ案内される場合があるため、公式案内では近隣の食事処「汐風」の電話番号を設定する方法が紹介されています。

  • 美祢IC: 中国自動車道美祢ICから車で約60~65分
  • JR長門古市駅: タクシーで約20分
  • JR人丸駅: タクシーで約20分
  • JR長門市駅: タクシーで約40分
  • 路線バス: 神社までの直接的な路線なし
  • 第1駐車場: 普通車92台・神社前
  • 第2駐車場: 普通車24台・神社まで約200m
  • 普通車料金: 1時間300円・以降1時間ごと100円・最大500円
  • 二輪車: 約20台・1回100円
  • 大型バス: 6台・1回1,500円

第2駐車場は、第1駐車場が混雑する際に開放されます。 身体障害者用駐車スペースは、バス駐車場の一角に設けられています。

トイレは第1駐車場付近の龍宮の潮吹交流施設内と、龍宮の潮吹展望デッキ付近にあります。

夜間は周辺道路に街灯が少なく、神社敷地内への立ち入りもできません。 必ず参拝時間内に到着し、明るいうちに退出してください。

※所要時間はあくまで目安です。道路状況、観光シーズン、駐車場の混雑によって大きく変動します。