忠義な武士(萩市須佐町)

本ページでは、山口県に伝わる昔話をもとに、AIイラストを用いた紙芝居として紹介しています。

文章は伝承を尊重して要約し、イラストはAIならではの表現(誇張を含む場合があります)を活かしています。

コマ1
※AIイラストです
昔、山根丁に忠義心の強いお武家がいました。ある夜、萩の殿様から「至急参れ」との急用が届きます。家では妻が今にも出産を迎えようとしており、武士は後ろ髪を引かれる思いで、愛刀を手に夜道を急ぎました。
コマ1 イラスト
コマ2
※AIイラストです
道は二つの峠に分かれていました。「右か左か、どちらが早く着けるか……」迷った武士は、道端の小石を拾い上げました。「丁(偶数)が出れば大刈峠、半(奇数)なら深堀峠にしよう」。運を天に任せて投げた石は「半」を示し、武士は深堀峠へと足を踏み入れました。
コマ2 イラスト
コマ3
※AIイラストです
満月だった空が急に真っ暗になり、一寸先も見えない闇に包まれます。すると、家で留守番をしているはずの下女「おその」が必死の形相で駆け寄ってきました。「旦那様、奥様が難産で苦しんでおられます。一刻も早くお戻りください!」
コマ3 イラスト
コマ4
※AIイラストです
武士はとっさに考えました。「この夜中に女が追いつけるはずがない。これは私を惑わそうとする狐狸の仕業だ」。任務を全うするため、迷いを断ち切って居合の術を放つと、おそのの姿は悲鳴と共に消え、再び月夜が戻りました。
コマ4 イラスト
コマ5
※AIイラストです
無事に殿様への用事を済ませて帰宅すると、家では元気な男の子が生まれていました。「おめでとうございます!」と喜ぶ下女のおその。しかし彼女はこう続けました。「あの日から、愛猫のミケだけが姿を消してしまったのです」
コマ5 イラスト
コマ6
※AIイラストです
もしやと思い庭の植え込みを探すと、そこには背中を斬られたミケの亡骸がありました。あの日、おそのに化けてまで主人の足を止め、妻の危機を伝えようとしたのはミケの忠義だったのか……。武士はミケを手厚く葬り、この話を生涯胸に秘め続けました。
コマ6 イラスト

感想

最後の部分だけ見るとミケの忠義にも見えなくはないけど、難しいところですね。タイトルの解釈としては、最終的に男性は仕事を済ませに行っているのでそちらにあてられたものだと思っています。コマが進むにつれてイラストがザラザラになっていってるのは、男性の気持ちを表したものか(違)

※本エピソードは、須佐町発行『須佐町史』内の「須佐の昔話」より、「忠義な武士」(著:浅野信太郎)に基づき、本サイトにて要約・構成したものです。