2018年10月 阿蘇旅行記-短編-

旅行記

四国から帰って間もなく、私はまるで近所を散歩するがごとく阿蘇へ出かけた。理由は単純に阿蘇山を撮りたいからである。無駄に行動派

その日は平日だったので、渋滞に巻き込まれないように朝5:30に出発して、9:30くらいには草千里に到着した。

写真中央に緑の窪地があるが、これは3万年前くらいの噴火口らしい。でかい。

阿蘇と言えば巨大なカルデラ、外輪山が有名である。

カルデラというのは、マグマだまりに溜まった溶岩が地表へ噴出(噴火)し、空っぽになったマグマだまりに山体が崩れ落ちる事でできる窪地の事を言う。ちなみに残った山の外側は外輪山という。

そういえば、阿蘇が過去に破局的大噴火を起こした際に、その火砕流が山口県にまで到達したと聞いたことがある。地質調査をしてみてわかったことらしい。んなアホな、と思うかも知れないが、実際に阿蘇市を衛星写真で見てみると納得できる。

これが現在の噴火口。モクモクとガスを排出している。この道なりに行けば、ロープウェイ乗り場があって火口まで行けるのだが、残念ながら工事中で休止していた。しかし、自家用車でもロープウェイ乗り場の横から2分くらいで上がれる(有料)ので、余程休日で混まない限りは問題は無い。

しかし、ロープウェイ乗り場の駐車場に入った時に、衝撃的な放送が流れる

現在、火山ガスが出ているため1キロ以内へは近づけません

マジか

なんと、ここ(山口→熊本)まで来たのにトンボ帰りの可能性が出てきた。流石にこれだけのために来たのに、ここで帰るのは勿体ない。アナウンスでは、風向きが変わったら上がれるかも知れないとも言っていたので、その望みをかけて2時間待機した。

その間は草千里で火山ミュージアムなるものを見物したり、レストランで馬刺しを食べたりした。火山ミュージアムは値段が高い割にはクオリティが低い。私は火山好きな方だが、『行かなくてもよかったかな』と思った。職員さんの対応も悪くなかったし、貴重な資料館なのだろうが・・・値段に釣り合わない。非常に申し訳ないが、これが正直な感想である。

13時くらいになって、再度乗り場まで登ってみると、エリア制限はあるが噴火口に少し近づけるということなので、すぐさま車で登山。

噴火口からはガスが出続けており、硫黄の臭いが漂う。どうあがいても噴火口は見る事ができなかったが、やはり活火山は迫力が満点だった。

右奥にあるのがロープウェイ乗り場

一通り写真を撮ったところで、再び火山ガス警報が流れたので下山。噴火口が撮れなかったのは不運ではあるが、こればかりは相手が自然なのでどうにもできない。いずれリベンジに来る予定である。