子供に教えておきたい、プールでの注意点や対処法

皆さんは自分、あるいは家族が溺れた時にどう対処しますか?

今年の夏も水難事故が何度か目につきました。私は小さい時に溺れたことがありますが、一度水を肺に入れてしまうとパニックになり身体の力も上手く入りません。また、大きくなって水泳が得意種目となっても、足がつく水深で溺れそうになったことはあります。水を飲んでしまうと『ムセる』事で手一杯となる上に、力が上手く入らない、身体を曲げて咳き込んでしまう、周りの状況に目がいかないなどの状態に陥ってしまうんです。

この記事を書くきっかけは、ネットニュースで子供が溺れたという記事をみかけ、以前にyoutubeで海外のプールの水難事故で子供が溺れる映像を見てしまったことを思い出したからです。あの映像は衝撃的でした。正直、もう見たくないし思い出したくもありません。他人の子供なのに、胃に穴が開きそうなくらいのストレスがかかります。検索するかどうかは自己責任でお任せします。トラウマになるかも知れないので、心臓の弱い方や精神的に不安定な方は、見ないことをお勧めします。今でもあるのかは知らないけど、私は二度と見ません。

人が溺れるというのはアニメのような派手さは無く、本当に静かなもので周囲は中々気付けません。しかも、水面は光を屈折する性質をもつので水中で何かあっても気付きにくく、水面が光を反射したりして余計に見えにくくなります。人が溺れてるかどうかなんて、偶然自分に当たってきた子供を1~2秒程度観察するか、水中にも監視員を配置でもしないとわかりません。ただ、できれば子供には溺れて欲しくないですよね?では、それを防ぐために子を持つ親には何ができるか、考えてみましょう。

以下は、実際に私が知り合いの子(5~6歳児)に実践したことがある内容です。しっかり理由を教えながら、小まめに教えて行くと2~3日程で覚えてくれます。

親が子供に教えるべきこと-注意点-

親の目の届く範囲で遊ぶ

②お友達に誘われても遠くにいかない

③お友達が一人で遠くにいった場合は、お友達の親に言う

④誰かが溺れていても、助けに行かずに大声で助けを呼ぶ

です。説明は無くても①~③は当然ですね。

④は考えてみれば当然なのですが、教えておかないと子供は絶対に助けにいくでしょう。その場合、確実に助けに行った子も溺れます溺れる者は藁をもつかむということわざがありますが、溺れた人間は全く冷静な判断ができずとにかく助かろうと必死になります。その時の力は普段からは想像もできないもので、助けに行った人間の頭を押さえつけてまで助かろうとします。それを助けるなんて子供じゃ絶対に無理です。子供が出来ることは、見失わないようにすることと、大声で助けを呼ぶことくらいです。

親が子供に教えるべきこと-水中での対処法-

①浮かび方

②基本的な息継ぎの仕方

③立て直し方

④立ち泳ぎ

見たら分かるように、溺れた場合の対処法はありません。足がつく場所じゃなければ、誰かが助けないと助かりません。なので、そもそも溺れないようにすることが大切です。

①浮かび方

これはある程度のお風呂やビニールプールでも実践できます。まずは子供に大きく息を吸いこませて、吸いきったら息を止めるように言ってください。その後、親が手伝いながら水面に仰向けになるように浮かべてください。子供は怖がって手足に力が入ると思いますが、それでは沈んだりバランスを崩してしまいます。なので、『力を入れると沈むから、力を抜いてごらん。支えておくから大丈夫だよ』と言いましょう

慣れてきたら、自分で息を吸わせて仰向けになるように言ってみましょう。その際、一度沈み込んで顔が浸かることがあるので『顔が沈んでも、息を止めて力を抜いてじっとしておけば浮かぶから、大丈夫。』と伝えてください。あと、顔が沈むと鼻に水が入るので浮かぶまでは片手で鼻をつまんでおくように言ってください(両手が顔にいくと、手の重みで顔が沈みます)。

②基本的な息継ぎの仕方

仰向けの状態で浮かべるようになったら、その状態で息をさせましょう息を吐いた際に身体が沈むと思いますが、そのまま力を入れず顔が沈む前に息を大きく吸うように伝えてください。慣れてきたら近くで軽い波を起こして、波が来た時には息を止めておくように伝えましょう。

③立て直し方

もし、仰向けの状態で顔に水がかかったら・・・恐らくそれだけで身体に力が入ってしまい、バランスを崩します。先に述べたように両手を顔に持っていくと、顔が沈みやすくなるので片手で顔の水を拭う用に伝えましょう。

また、不意にバランスを崩してしまう事もあると思います。その時は一度横に回転して、うつ伏せになった後に改めて仰向けになるように指示しましょう。無理に立て直そうと力むと沈みます。よく見かけるのは、仰向けの姿勢から後ろにひっくり返るように、足が顔より上に行く状態です。こうなっては、まず沈みます。なので、その時には冷静に横回転してうつ伏せをとり、尚且つ足をお腹に引き寄せるように曲げるように教えてください。とにかく、顔より上に重たい物を持っていかないことが大切です。

この①~③までは比較的早めに習得が可能です。

④立ち泳ぎ

これは大人でもできない事があるみたいなので、すぐにできるかは怪しいですが。。。

立ち泳ぎをする時に意識したいのは、

これです違いはわかりますか?わかるよな?な?

左は、うちわの様に下に水を仰いでいる状態右は下に水を蹴っている状態。慣れてしまえばどちらでもできるし、私の場合は手は小さく小まめに動かし、足はバタ足したり仰いだりで適当にバランスをとります。あくまでも、自分が経験してきたことで書いているので正解というわけではありませんが、イメージはとにかくうちわです。カエル泳ぎのように横に仰いでもいいし、バタ足のように縦に仰いでもいいです。とにかく小さく小刻みに仰いでください。右の絵のようにうちわを仰ぐ時に前(絵では下)に押し出す人はいませんよね?効率悪いですから。そんな感じです。

大きく仰げばそれだけ水面から高く出ますが、反動で沈むし力が要ります。バランスをとるのならば、あまり上下しないように小まめに動かしてください。そのまま行きたい方向へ身体を向けて、バタ足に切り替えればそっちにいけます。

上記の-注意点-と-対処法-はプロが教えるものとは違うと思います。あくまでも、私個人が実際に知り合いの子供相手に教えた内容です。

番外編-安心できるプールを考えてみた-

まずは、プール自体を見直す必要があります。流石に監視員さんが水中に入りっぱなしというのは、体温的にも体力的にもきついでしょうから、側面を以下のようにしてみてはどうでしょうか?

側面から見えるようにしておく(水中からは外は見えないように加工?

水中側は女性(男性に見られたくないという人もいるだろうし)の監視員を4人。地上側は従来通り上から全体を見る監視員を1人と、すぐに駆け付けるための2人。それぞれに無線を持たせて、溺れている人がいたら『1(コース)のA(区画)に溺れてる人がいます』的な指示を出すとか。これだったら、親が子供を見失った時点ですぐに監視員に探してもらう事もできる。

当然、監視員が溺れたと勘違いする事もあれば、溺れたふりをするクソガ・・・子供もいるとは思いますが、監視員さんは責めない方向で。

けぇ
けぇ

っていうか、こういう場で溺れたふりをする子供は、親がケツ叩いて叱るべき。溺れたふりしてたら、マジで溺れるとかある。火遊びなんかもそう。

あと長時間はきついだろうから、多少無線で世間話してても目を瞑ってあげるとかね(それで溺れてることに気付かなかったら社会人として論外)。私としては見てもらう側にも人に子供を見てもらうという、相手を思いやる精神が必要だと思います。プールは利用料が保育料程高くない割に、リスクはアホみたく高い場所ですから。

けぇ
けぇ

やっすい利用料で監視員さんは頑張ってくれてるんだと思うと、帰り際に「ありがとうございました」の一言でも言いたくなるわ

まぁ、とにもかくにも、子供の身を守るのは大人です。しっかり教えることは教えつつ、それでも目を離さないように気をつけましょう。

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